痙縮外来
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【はじめに】
脳や脊髄の病気、脳性麻痺などで手足が硬い、歩きにくい、もっと歩きを良くしたいと悩んでいる方はいませんか?
当院の痙縮外来では、ボツリヌス療法と理学療法士による運動療法を併用し、
- 関節拘縮の予防(硬くなることを予防する)
- 介護の負担軽減
- 歩行能力の改善
- 上肢機能の改善
- リハビリテーションがしやすくなる
- 痙縮による疼痛緩和
【痙縮とは】
脳や脊髄の病気、損傷により、身体の筋肉の緊張が異常に高まった状態(つっぱりが強くなった状態)を痙縮と呼びます。また、痙縮により運動機能の回復が妨げられたり、手足の関節が固まってしまう(これを拘縮と呼びます)ことがあります。
痙縮のある患者さんは肘や手足が曲がったまま伸びにくくなる、立つ姿勢や歩く時に踵が地面につかないなど不安定な姿勢のために日常生活に支障がでる場合があります。
このような痙縮による悪影響が強い方は痙縮治療の対象と考えられます。
【治療について】
ボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌が作り出す天然のたんぱく質(ボツリヌストキシン)を筋肉内に注射し、筋肉の緊張を和らげる治療法です。
当院では小児は「ボトックス」、成人は「ゼオマイン」を使用することが可能です。
【対象者】
痙性麻痺(脳卒中・脳外傷・脊髄損傷・中枢神経感染症・低酸素脳症・中枢神経変性疾患・脳性麻痺・小児麻痺など)
年齢:小児(2歳以上)~成人
【副作用について】
ボツリヌス療法を受けた後に、副作用として以下のような症状が現れることがあります。これらの症状は多くは一時的なものですが症状があらわれた場合には、医師に相談してください。
・注射部位が張れる、赤くなる、痛みを感じる
・身体がだるく感じる、力が入りにくい
ごくまれにつぎのような症状があらわれることがあります。これらの症状があらわれた場合には、すぐに医師に相談してください。この他にもボツリヌス療法を受けた後に、何かいつもと違うなと感じることがありましたら、医師に相談してください。
・吐き気がする
・呼吸が苦しい
・全身が赤くなる
・物が飲み込みにくい
・けいれんが起こる
【治療効果】
個人差はありますが、投与日~2週間程度で効果が現れ、約3~4ヶ月間持続します。
時間が経つにつれ、効果は減弱していきますが、約3~4ヶ月おきに再度投与し、効果を継続させることが治療の基本となります。
【治療スケジュール】
【ボツリヌス療法の治療費について】
当院で行う上肢・下肢痙縮の治療は保険が適応されます。通常1~3割負担で治療が受けられます。注射を行う部位や、範囲によって費用が異なります。また公的支援制度の助成により、ご自身の負担が軽減できることもあります。
身体障害者手帳(1-2級)をお持ちの方は医療費減免制度があり、自己負担額の上限が設けられています。
詳しい医療費の負担については、実際の診療の際にご説明します。